夏になると、車での買い物やレジャー、帰省など外出の機会が増えます。一方で、真夏の車内は想像以上の高温となり、人命に関わる熱中症や車両トラブルの原因にもなります。
「少しだけだから」「窓を少し開けているから大丈夫」と思っていても、炎天下では車内温度が急激に上昇し、大変危険です。
今回は、夏の車内で起こる危険性と、今日から実践できる暑さ対策、さらに夏に行っておきたい愛車のメンテナンスについて解説します。
炎天下の車内はわずか30分で危険な温度になる
夏の炎天下では、外気温が30~35℃程度でも車内温度は短時間で50℃近くまで上昇します。
一般社団法人日本自動車連盟(JAF)が行った実験では、真夏の晴天時に駐車した車の車内温度は、わずか30分程度で40℃を超え、1時間後には50℃以上になるケースが確認されています。ダッシュボード付近では70℃を超えることもあり、ハンドルやシートベルトの金具に触れるだけでやけどを負う危険もあります。
また、窓を数センチ開けた状態でも温度上昇を大きく防ぐことはできず、安全対策としては不十分であることも実験で示されています。
最も危険なのは子どもとペットの車内放置
毎年夏になると、子どもやペットが車内に取り残され、熱中症で命を落とす痛ましい事故が報道されています。
子どもは体温調節機能が未発達で、大人よりも体温が上昇しやすい特徴があります。また、高齢者や持病のある人も熱中症のリスクが高くなります。
「5分だけだから」「寝ているからそのままで」という油断が重大事故につながる可能性があります。
エアコンを停止した車内では短時間で危険な温度になるため、子どもやペットを車内に残して離れることは絶対に避けましょう。
車内に置きっぱなしにすると危険なもの
高温になる車内では、人だけでなく荷物にも注意が必要です。
特に次のようなものは持ち歩く習慣をおすすめします。
- スマートフォン
- モバイルバッテリー
- ノートパソコン
- ライター
- スプレー缶
- 炭酸飲料
- 医薬品
- 化粧品
- カメラ機材
リチウムイオン電池を使用する電子機器は、高温によって性能低下や故障、膨張の原因になることがあります。
また、スプレー缶やライターは破裂の危険があり、炭酸飲料は内圧が高まることで開栓時に中身が噴き出す恐れがあります。
夏は車にも大きな負担がかかる
暑さは人だけでなく、自動車にも大きなダメージを与えます。
エンジンオイル
高温時はエンジンへの負荷が増えるため、劣化したエンジンオイルでは潤滑性能が低下し、燃費悪化やエンジン寿命に影響することがあります。
冷却水(LLC)
冷却水が不足するとエンジンを十分に冷却できず、オーバーヒートにつながる恐れがあります。
タイヤ
真夏のアスファルトは60℃を超えることもあります。
空気圧不足や摩耗したタイヤでは、バーストの危険性が高まります。
高速道路を利用する前には空気圧と溝の確認を行いましょう。
バッテリー
「バッテリーは冬に弱い」というイメージがありますが、実は夏の高温でも劣化が進みます。
エアコンを多用する季節は電力消費も増えるため、数年交換していない場合は点検がおすすめです。
今日からできる暑さ対策5選
① サンシェードを使う
フロントガラスから入る日差しを遮り、ダッシュボードやハンドルの温度上昇を抑えられます。
② 日陰や屋根付き駐車場を利用する
少し歩いてでも日陰へ駐車することで、車内温度の上昇を軽減できます。
③ ドアを開閉して熱気を逃がす
乗車前にドアを数回開閉すると、車内の熱気を効率よく排出できます。
その後、エアコンを外気導入で数分運転し、十分冷えたら内気循環へ切り替えると効率的です。
④ 車内に荷物を置かない
電子機器や飲み物、薬などは持ち歩く習慣をつけましょう。
⑤ 出発前に愛車を点検する
夏休みやお盆など長距離運転の前には、
- タイヤ
- エンジンオイル
- 冷却水
- バッテリー
- エアコン
を確認しておくと安心です。
夏の安全は日頃の備えで決まる
夏の車内は、ほんの短時間でも命に関わる危険な環境になります。
「少しだけだから」という油断をなくし、子どもやペットを絶対に車内へ残さないことが何より重要です。
また、愛車も暑さによって想像以上のダメージを受けています。日頃から点検を行うことで、突然の故障や高速道路でのトラブルを防ぐことにつながります。
暑さ対策とメンテナンスをしっかり行い、安全・快適な夏のカーライフを楽しみましょう。
